2010年6月27日日曜日

価格競争の心得

そもそも価格競争とは、規模の経済の競争のことですから、マンパワーが育ってこないと行き詰まります。価格で引きつけていると、サービスの特化をしなくても大丈夫だと考える人も多いようですが、小売業でのマンパワーとはサービス力ですから、サービス力がしっかりしないと終わってしまいます。

そこで、生涯取引、価格競争、マンパワーを考える意味からも、ポイント、即値引き、キャッシュバックについて、なにがどう違うのかについて考えて見たいと思います。


キャッシュバックはポイント還元と比べて、価格的な安値感があります。キャッシュバックは、割引感も重要ですが、むしろ心の満足感がテーマです。
安い値札のまま購入しても、安く買ったということだけですが、キャッシュバックは違います。キャッシュバックを受けるときに、「感謝のことば」あるいは「態度」、もしくは両方が伝わります。お客さまの満足は価格だけでなく、店の人に喜ばれることで自分の存在感を確かにすると同時に気持ちよさを体感します。
つまり、価格の問題ではなく、心の問題なのです。

ところが、規模の経済で優位に立つ量販店は 、どんどん前倒しの安値攻勢で仕掛けてきます。サービスの比較で優位に立とうとする弱者の攻勢を封じこめようとします。しかもマンパワーの点でも優位に立とうとするので、弱者はますます対抗策を失ってしまいます。結局、心のあり方で対抗しようとする弱者が規模の経済に叩き潰されているのです。

お客さまが差を感じる、しかも魅力のある優位性をなにでどのように伝えることができるかというのは所詮「比較」でしかない点で、一筋の光明を見い出すことができます。その明かりを徹底的に輝かせる力に全力を傾注できる風土が求められます。

価格競争が必要であるほど、マンパワーの育成スピードを実行する。

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