2010年3月25日木曜日

見込客の 心にレッドカーペットを。



見込客
新規客
固定客
の順番で、ステップアップしていくことをお話しましたが、今回はさらに

・お客さまには2種類ある
・お客さまの計算
・店側のあり得ないムリな要求
・長期、短期の両方で心を動かす階段を用意する

お客さまには2種類ある。

見込客
新規客
固定客
の順番でプロセスをたどります。
ところが、売りたい気持ちがいっぱいの会社(店)側は、お客さまには2種類あることを忘れてしまいます。

お客さまには2種類あります。
・現在、お客さまの人
・将来、お客さまになる人

「現在、お客さまの人」は「固定客」のみです。
「将来、お客さまになる人」が「見込客前の人」「見込客」「新規客」です。


通りすがりの旅行中のドライバーが、クルマのバッテリー・トラブルに遭遇した場合、ほぼ一瞬にして、バッテリーは「必要でないし、欲しくもない」商品から、いますぐ「必要だし、欲しい」商品に変化します。この方の場合は「新規」の「現在お客さま」です。

しかし、トラブルに遭遇していない状態なら「必要でないし、欲しくもない」のが普通です。見込客ではない状態です。見込客でもないお客さまにセールス活動をしかけても、ハエか虫扱いされるのが普通です。

お客さまの計算



お客さまには、マトリックスで示したように、プロセスがあります。

・必要でないし、欲しくもない
・必要だが、欲しくない
・必要でないが、欲しい
・必要だし、欲しい

必要と欲求のバランスの背景には、メリット・デメリットの計算があります。
お客さまは計算しているのです。
お客さまが意識する背景には、メリットの計算があります。メリットの計算をマトリックスにしたものが次の表です。

・買わないメリット
・買うデメリット
・買わないデメリット
・買うメリット

この表を、先の必要と欲求のマトリックスに重ねると、こんな感じになります。



買わないメリットでいっぱいのお客さまにセールスをかけると、お客さまは不快感を感じるだけでなく自分の生活の「敵」だと判断します。虫やハエならまだマシというわけですが、敵になってしまうと、もう二度と買っていただけません。

店側のあり得ないムリな要求

お客さまの心理をよく考えましょう。
見込客でもないのに、いきなり買ってくださいというスタンスは、通りすがりの人にいきなり恋人になろうというようなものです。

この状態は、お客さま側の心理に相当な負担があります。
いい仕事をするのに意欲が必要なように、買うにも意欲が必要です。心の準備が整っていないのに、買うというのはまさしく高い崖をよしのぼるような行為なのです。

売る側にしても、2%の人を相手に商売をして、98%の人に不快感だけを与えるに等しいという実にリスクの高い非効率な商売をすることになります。
両者にとって、いいことがない「WIN-WIN」とは真逆の発想です。

よく認識しておいてほしいのですが、これは時間の経過の問題ではなく、心の動き方の違いです。
先の「バッテリー・トラブル」のように、1秒前までは意識もなかったものが、急変することもあれば、10年来店いただいて意識が変わらない場合もあります。

だから心の階段を作りレッドカーペットを敷いてあげて、段階的に上がって来られるようにしてあげると意識が変わることもあります。これが見込客を作る作業で寸。
あくまでステップを踏むのは、お客さまです。お客さまがステップを踏む動機は心が動くからです。心が動くのは、会社(店)側が心を動かすようにするからです。


長期、短期の両方で心を動かす階段を用意する

会社(店)側がするのは、長期と短期の両面です。

・この会社(店)を信頼しているので、アドバイスを受けよう
・ここで買いたい

これは心を動かして、心をつかむことで実現できます。
心をつかむには、心が動かない状態ではつかめません、心が動かないとは自分の部屋の閉じこもった状態と同じだからです。でも心が動いて、会社(店)側に向くと、つかめます。

心をつかんでおくと(つまり見込客にしておくと)取り扱っていることを知っていると、困ったことがあれば相談にお見えになります。

階段を用意すうrことは販促でもできますが、階段にレッド・カーペットを敷くのはホスピタリティです。

心にレッドカーペットを。

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