2010年3月25日木曜日

いい階段、よくない階段



見込客さらに新規客にする「階段」を用意する

 お客さまが自然だと感じることができるコミュニケーションをする。つまりホスピタリティを柱にして安心を重ねながら、その一方でお客さまの感情を動かすことで、関心を高めて、「必要でないし、欲しくもない」状態から、見込客に引き上げ、「必要だし、欲しい」状態に段階的にアップしていきます。

必要と欲求のバランスが変わるようにすることが大事なのです。
バランスと変える力が、親切を基盤にした信頼と楽しさなのです。

真面目に努力していたらいつか報われると考えている人には、安心を重ねることはできても、お客さまの感情を動かすことには関心が低いので成果がついてきません。

いい真面目とよくない真面目


見込客さらに新規客にする「階段」には、販促がありますが、もっとも大事なのは「コミュニケーション」です。
来店されたお客さまには必ず満足して帰っていただく強い意志を持った、ホスピタリティを柱にした「コミュニケーション」です。

ところが、俗にいう「サービス」がいいから売れるかというとそうとも限りません。
(俗にいうサービスがいい店とは、ここで言い続けている「サービスの条件を満たしている店」と違います。)
真面目に行動することは大切です。信用の基本です。しかし真面目には落とし穴があることを知っておきましょう。
不真面目のススメをするわけではありませんが、とても大事なことです。

真面目には、いい真面目と、よくない真面目があります。
いい真面目とは自分を信頼している真面目です。
よくない真面目とは、自分を信頼していない真面目です。

自分を信頼している真面目は、自分が相手に受け入れられるための真面目ではありません。
自分を信頼していない真面目は、自分が相手に受け入れられるための真面目です。

つまり、自分を信頼している真面目は、相手のことを考えることができる真面目です。ホスピタリティにこだわれるのは、この真面目です。
自分を信頼していない真面目は、相手のことを考えているようですが、実は自分が受け入れられるためなので、相手のことに気が回りません。考えているのは自分のことなのです。

自分を信頼していない人は、コミュニケーションするとき、相手が自分をどう思っているかに注目します。そのため相手の考えや意見に集中できません。
傾聴ができません。

傾聴とは、簡単に言うと相手の考えや気持ちを相手の気持ちになったように理解しようと聴くことです。相手とは別な人間なので、簡単なことではありません。だから一生懸命に聴かざるを得ません。自分のことを考えながら聴いていたのでは理解できません。
自分を信頼している人は、これができます。自分のことを忘れて、相手の考えや意見に集中し、相手がどんな人か、どんな気持ちなのか、何を言いたいのか、どうしてほしいのか、できるだけ深く相手を知ろうします。

自信がないと、これができません。これは悩みを持っているこどもが、授業に集中できない状態にそっくりです。先生の話を聞いていない子は、家に帰っても勉強よりも不安に関心を持っているので、成績が悪く、他者との比較で自信をなくします。

相手が自分をどう思っているかに注目していると、これと同じことが起こってしまうのです。ますます自信を失くします。より一層、相手が自分をどう見ているかに注目するようになります。
自分の不足を指摘されると、批判されていると思い込み、拒絶的な態度を強めてしまいます。
このように自分がどう評価されるかが気になると、温かみのある深いコミュニケーションは不可能になります。よくない真面目とは、これなのです。これでは売れません。

売れないのは「楽しくない」からです。楽しいというのは冗談を言って笑わせるとかそういうことではありません。サービスの条件のひとつである「買いやすさ」につながらないのです。なぜなら相手が主役ではないからです。

【サービスの条件】

・(存在価値が感じられる)必要または欲しいものがある
・(存在価値が感じられる)きちんとした完全な商品(または役務)がある
・(存在価値が感じられる)買いやすさがある
・(存在価値が感じられる)気持ちよさがある
・(存在価値が感じられる)コストパフォーマンスの高さ

自分のことが気になった上での真面目な接客には、一応の気持ちよさが感じることができても、温かみのある「買いやすさ」に届かないのです。
これでは、見込客づくりで損をしてしまいます。

ですから、お客さまの身になった接客をどんどんして、自分を信頼できるようになるようにします。
接客が苦手な人でも、お客さまの身になった接客をしていると、必ずいい反応が返って来ます。やればやるほど自信がつきます。


見込客づくりのポイントは傾聴。


私たちが暮らす社会で一番多い悩みや解決したいことは「人間関係」が断然トップです。家族間のコミュニケーションすら思うようにいかずに苦しんでいる人がたくさんいます。

「人間関係」の問題は、「傾聴できない」「傾聴しない」のが原因なのです。実は傾聴できれば解決できることが大半なのです。

ですから、お客さまは、買い物に行ってまで「自分の言うことを聞かずに、店の都合が優先される」状態には、本当にうんざりしているのです。

そのことが分かっていて、繰り返し傾聴できれば、信頼関係は築けるのです。
このスキルはとても重要です。なぜなら、あまりにも傾聴できない店が多すぎるからです。本当にうんざりしているからセルフを好むのです。傾聴できないのはデパートの業績不振の一因でもあります。
ネット販売が順調なのは、セルフでありながらメールとサイトを使って傾聴しているからです。

しかし、うんざりしている人が多いほど、差別化するポイントになるのです。

さて、傾聴するには、傾聴する機会を作らないとできません。
そこで「会話」のきっかけが重要な役割をします。
ホスピタリティの出番なのです。そういうとテクニックのように聞こえるかも知れませんが、因果関係を考えたら、それしかないのです。

お客さまへの気づかいの質問、それしかありません。いくらでも用意できます。毎日変化している天気とドライブの関係からでも、気づかいの質問は作れます。クルマはひとつ間違うと凶器なので、気づかいの質問ができます。
余りそういう意味で取り組んでいるSSは少ないのですが、実はボンネット内点検も、そのひとつなのです。これはしておきべきですね。油外収益の見込客作りという点では外せません。

先にお話したように、油外収益でも真面目のあり方が影響します。
自分を信頼している人(店)は、自分が相手に受け入れられるためのサービス、点検ではありません。相手のためにします。
自分を信頼していない人(店)は、自分が相手に受け入れられるためのサービス、点検です。自分のためにします。


コミェケーションを良くするポイントは「私を主語にする」


信頼関係を作るうえで、傾聴と併せて、実行したいのが、主語です。
英語なら、「I (アイ=私)]を主語にして話す習慣があります。
率直、誠実、自己責任を柱にした快適なコミュニケーションをめざすには、英語のように「私」を主語にしましょう。

実際に使ってみると分かりますが、自分の使う言葉に対する責任感が変わります。
「私はこう感じる」「私はこう考えている」と主体性が自分にあるのがはっきりします。

これが「あなたが言った」「あなたの考えだ」というように主語を自分以外にすると、責任感が薄れ、主体性は自分から遠のきます。クレームになる発言を思い出してみてください。「私」がなく、「(あなた)」=あなたとは声にしていないがあなたが主語のはずです。
責任を引き受けたくない人にはうってつけですが、自分の仕事なのに、傍観者のように感じます。それが狙いということであれば成功ですが、その成功は決定的な失敗になります。
お客さまに対してもそうですが、自分への信頼感を高めるには、ぜひ「私」を主語にした会話をしたいものです。

信頼感は階段の基本です。階段にはいい階段とよくない階段があるのです。お客さまが昇りやすい階段を用意しましょう。

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